東京港野鳥公園

 


ヒヨヒヨと飛んできて、とてもとても近くの枝にとまったものがいる。

もしやと思ってさらに近づいてみる。

やはりおひよさんだった。

いくら主張が強過ぎても、いくら二面性があっても、いくら沢山い過ぎて希少性に欠けていても私はやはりヒヨドリの味方だ。初めて見たときから、茶色いほっぺたと、ふわふわの羽毛と、お腹のまだら模様にきゅーんとなってしまったのだ。


  ヒヨドリ・・・かわいい


またもや見慣れないトリがいました。事前チェックのジョウビタキとは色が違う。主に白黒で、背中の辺りのみ淡いウグイス色だ。

とりあえず写真だけ撮って、家に戻って調べてみた。

シジュウカラでした。

小学生のとき、「マッチ箱にマッチが40本入っていたのになくなっていました。このトリなんでしょう。」などというナゾナゾを出した子がいた。答えはシジュウカラだった。そんなことをふと思い出した。

ホンモノのシジュウカラを見たのは、少なくとも私の記憶では初めてだ。


  シジュウカラ


  おなかのネクタイが太いコはオスだそうだ。だからこのコはオス。


  巣箱・・・ふぁん・・クラブ?!・・


巣箱そのものよりも巣箱ファンクラブの立て札のほうが気になったわけだが、時間があまりないのでとにかく先を急いだ。

東京港野鳥公園は、たかが公園だとなめてかかってはいけない。園内は思ったより広いし、自転車のレンタルなどがないので徒歩で周らなければならない。

メインの池二つを残して、もう残り時間が1時間を切っていた。たぶん全部は周れない。近いし、また次回くればよいと急く気持ちを抑える。今度はバスで来ます。


 


さて、最初の池には鴨たちが集っていた。見たことがない鴨を探したいのはやまやまだが遠すぎるし、時間もない。とりあえず適当に写真だけ撮って退散だ。


  鴨の集う池


私と同様、閉演間際に居合わせた人が一名。なんと野鳥の会の人だった!!なぜわかったかというと、カメラも構えていないのに、かちっ、かちっ、かちっっとしきりに音をさせていたからだ。あれはシャッター音ではない。たぶんカウンターだ。

ここで判明したことがひとつ。

『野鳥の会の人は本当にトリを数えていた』


  ハシビロガモを発見しました!


  鴨の羽は意外に色鮮やかなのである


さて、最後の池、潮入りの池には一体何がいるのかな(ちなみに最初の池は東淡水池)。時計をみると既に残り30分を切っている。門まで戻る時間を考慮しなくてはならないので、一番近くの観察小屋にでも、ほんの数分しかいられないだろう。


  飛行機でかっ


池の杭の上で待っていたのは、何とカワウだった。運河では遠くを泳いでいる姿しか見かけられないだけに、多少遠くはあるものの、水から出ているのでかなり嬉しかった。

全身はおろか、黄色のほっぺたまでがくっきりと見えるコもいた。かなり時間を気にしてあせってはいたものの、ここまで足を伸ばして来てよかったと思えた。


  杭の上に休んでいるカワウたち


 


 


 


 


そういえば、門へと急ぐ帰り際、またもや見知らぬ男性に挨拶された。首から入館証のようなものをぶら下げていたので、たぶん職員であろう。

何かと思ったら、ただ、「ありがとうございました」と会釈されただけであった。

動揺した私の方が、ど、ど、どうも、みたいな、不審者のような挨拶を返してしまった。

ようやくわかった。この公園の職員は、園内で客に出会ったら挨拶をするよう義務づけられているのだろう。

来た時に門の手前で会った不審な男性もきっと職員だったのだ。

そういうことだったので、皆さんは東京港野鳥公園で見知らぬ人に挨拶されても、決して驚かないでください。




END

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