アカショウビンに会いに
*** 一日目・長野到着 ***
 
誕生日旅行を兼ねてアカショウビンに会いに、戸隠まで行ってきました。
 


長野新幹線で長野駅に降り立った。
夏の長野市というと避暑のイメージが沸くものだが実際に長野は盆地となっており、決して涼しくはない。それどころか鳩も噴水から離れられなくなるような猛暑に、駅前の全ての木陰は人々に占拠されていた。
 
噴水の水をおなかに浸す賢い鳩どの
 
アオバトもびっくり水浴びバト続出
 
よく見ると相当悪い


長野市というと妙に地味なイメージがある。長野県は夏の避暑地や冬のスキーリゾートなど、観光地目白押しである。
長野市はその長野県において県庁所在地でありながら、数々の高原リゾート地に圧倒され、背後に潜んだ形になっている。
街という観点からも、どうみても松本市に負けている。
そんな何の期待もしない長野市は、意外にも歴史の古い、落ち着いた雰囲気の良い街だった。
周囲をぐるりと山に囲まれた市街地は、便利さと生活のしやすさを兼ね備えていて、ちょっと住んでみたい街だなと思わせた。

YHさんがレンタカーを借りてくる。ホテルのチェックイン時間にはまだ間があるので、早速戸隠へと向かうことにした。今回の目的はアカショウビンなのである。
YHさんは釧路のツルのとき同様、盗聴、じゃなくて録音機材を持ってきていた。
「アカショウビンは今の時期あまり鳴かないようなんですよね。」
私の目的は撮影なので、YHさんの嘆きには反応できない。これから堪能するであろう戸隠ソバと戸隠の森に思いを馳せながら途中の山の景色を楽しんでいたのである。
 
早速の戸隠そば、苦蕎麦茶なるものも美味


そばの腹ごしらえも終わり、戸隠の森へ向かう。天気も良く、なかなかハイクオリティな旅だ。長野市と比べると標高が高い高原に位置するので、空気がひんやりと心地よい。
YHさんがマイクのセッティングをしている間、私は近くの澄み切ったせせらぎをのぞいてみたり、森林のウグイスのさえずりに耳を傾けたりしていた。

 
自然公園の案内看板、植物や鳥類の宝庫なのです
 
済んだ水のせせらぎ
 
これはヤマボウシいいますねん


YHさんのマイクセッティングも無事終了し、森に一歩ずつ足を踏み出した。この森は湿原となっているのか、ところどころのぬかるみが地面に無数の足跡を生み出している。
明るい雑木林に続く道がアカショウビンへの期待感をつのらす。光がまばらな雑木林の呈を様した木々の林立が、徐々に鬱蒼としたトトロの森へと手招きしている。アカショウビンに近付いている。そんな気がする。
林と森の間を抜けると、まばらだった太陽の光が地面まで届かなくなり、下生えのシダたちが、しゃきんと腕を広げていた。

 
鉄砲百合とグラジオラスのハイブリッドみたいな花
 
森の奥へと導く優しい光の雑木林
 


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